第二次世界大戦下のフランス北東部。愛する義姉を戦下で失ったショックからパリを離れ、閑静な田舎で細々と暮らしていたフランソワ・ヴェルヌイユはある日、通りがかった橋のたもとで負傷した一人の若者が水面に浮かんでいるところを発見する。若干BLっぽい短編小説です

Chapter.1  (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9)
Chapter.2  (10) (11) (12) (13) (14) (15)
Chapter.3  (16) (17) (18) (19) (20) (21) (22) (23) (24)
Chapter.4  (25) (26) (27) (28) (29)
Chapter.5  (30) (31) (32) (33) (34) (35) (36) (37) (38) (39)
Chapter.6  (40) (41) (42) (43) (44) (45)
Chapter.7  (46) (47) (48) (49) (50) (51) (52) (53) (54) (55) (56) (57)
Chapter.8   (57) ...




 一七八三年のパリ、生まれながらにしてその美貌に恵まれたシャルロットは結婚前夜にしていまだ顔すら知らぬ銀行家、キュルヴァル氏の元へ嫁ぐ。理想とは程遠い現実に打ちのめされながらも、彼女は才気、容姿、夫の財力などを巧みに利用し、次第に社交界の花形となっていく。が、彼女の周囲を取り巻く人々の影響、また数々の出来事などによって、シャルロットは次第にその心の豊かさを失っていくのだった。※現在、第二章まで手直し中です

the first chapter
Prologue
1.  一七八三年、マレー座にて  (1)
2.  ある紳士の日常  (2) (3) (4) (5) (6)
3.  新しい生活  (7) (8) (9)
4.  いくつかの出会い  (10) (11) (12) (13)

the second chapter
5.  ブレダン姉妹  (1) (2)




SHORT STORY


Deux Hommes/ある二人の男
 お互いが相手に対して負い目を感じている話

La petite mort/カミーユの死
 午後一時半ぴったりに事務所を抜け出し、その老朽化した建物の最上階のさらに上、つまり喫煙を唯一許されている屋上でささやかな一服を楽しむひと時が、経理だとか資料作成だとかの退屈な事務と日に何時間も向き合っているビセンテ・ルブーにとってもっとも心安らぐ時間だった。……